そばを麺にして食べるのは少数派?
「引越し蕎麦」「年越し蕎麦」蕎麦(そば)などの節目にたびたび登場し、日本の暮らしに根付いている蕎麦。やせた土地でも育つことから、古くから凶作に備えて栽培されてきました。室町時代までは、麺ではなく蕎麦がきなど団子状にしたり、薄く焼いて食べられるものが主流でした。江戸時代になって「蕎麦切り」と呼ばれる現在のような麺状のものが生まれ、江戸の庶民の間で大流行し、一気に普及しました。現在、蕎麦は世界のさまざまな地域で栽培されていますが、日本のように麺状にして食べる地域はごくわずか。多くはむき実をおかゆにしたり、蕎麦粉をパンやお菓子にして食べています。フランスの伝統料理「ガレット」は蕎麦粉のクレープ、生産量・消費量ともに多いロシアの代表的な家庭料理「カーシャ」は蕎麦の実を使ったおかゆです。
栄養素を多く含む優秀な麺?
蕎麦は、穀類の中ではタンパク質が多いことが特徴。蕎麦のタンパク質は、必須アミノ酸を多く含む写真:蕎麦<そば>良質なものです。「蕎麦ポリフェノール」とも呼ばれる「ルチン」は、毛細血管を強くして血圧を下げたり、膵臓機能を活発にして糖尿病を予防・抑制するなど、さまざまな効能があることで知られています。また、体内の老廃物を排出する食物繊維、疲労回復に欠かせないビタミンB1、粘膜や皮膚を強くして口内炎予防にも役立つビタミンB2、抗酸化作用のあるビタミンEも比較的豊富に含まれています。
蕎麦の風味は蕎麦粉の産地やブレンドにより大きく異なるので、好みのものを探す楽しみがあります。栄養的には実の外側ほど多く含まれているので、蕎麦の効能を期待するならば、実の外側を挽いた黒っぽい蕎麦のほうが良いでしょう。また、自宅でそばを食べる時は、賞味期限は短いですが、すぐにゆで上がり、コシのある歯ごたえを楽しめる生蕎麦、保存が効いて食べたいときに食べられる乾蕎麦があります。どちらもゆで上がったら、いったん水で洗ってぬめりを取りましょう。温かいそばは熱湯にサッと通してつゆに入れ、冷たい蕎麦は冷水でしめるとおいしくいただけます。
そばレシピを紹介!!
えび天とろろそば
<材料>
そば :1玉
つゆ : 300cc
えび天: 1本
とろろ: 適量
かまぼこ:6枚
刻みねぎ:少々
<作り方>
1. かまぼこは5mmくらいにスライスしとろろはすっておきます。
2. 鍋につゆを入れ加熱し、沸騰したら茹でたそばを入れ1分煮込みます。
3. 器に煮込んだそばと海老天・かまぼこ・とろろを盛りつけネギを
散らせば完成です。